「天照(アマテラス)」@紀伊國屋ホール
今年1本目の観劇、少年社中さんの第33回公演「天照(アマテラス)」の千穐楽を観に行ってきました。
観劇も年末の虚仮威(こけおどし)以来で、何を持ってけばいいか(my penやファイル等)分かんなくなってて、肝心なチケットを家に忘れるという…最寄り駅に着く前に気付いてダッシュで戻りました、、、
そんなことはともかく、今回が初の少年社中さん。そして初の紀伊國屋ホール。ワクワクしながら劇場に向かうと、なんとロビーには女性しかいない…男性が見つからない。キャストさんの影響ですかね。劇場は思ってたよりかは小さかった。小劇場の中では大きい方ではありますが。ロビーはどこかレトロでありながら、劇場内は芸術的。座席はクッションなしでは2時間もたないかも、、、
アマテラスは、日本に伝わる神々をモチーフにしたお話。ツクヨミに幽閉されたアマテラスを救うべく、主人公の青年がヤマトタケルを名乗り、タヌキのポン吉、弱虫の亀太郎、舌切り雀、因幡の白うさぎと共に高天原へ向かうというのがメインストーリー。
ここから個人的な感想を。話の流れが間違ってたり、曖昧な部分があるかもしれないけど、悪しからず。
ストーリーに関しては、難しくもなく、神話についてもその都度説明があったので呑み込みやすかった。笑いどころ(特にコント!)がちょくちょく挟まれてて、堅苦しくなく、リラックスしながら観ることができた。また、神話や御伽噺(うさぎとかめ、浦島太郎etc.)が劇中で再現されてるのも観てて楽しくなった!
序盤、ほぼ全員のキャストが舞台上に立った時の華やかさ、照明と衣装が合わさった鮮やかさに目を惹かれた。めっちゃ好き、あのシーン。
展開もすぅーっと進んでいって、ラストに繋がる。終盤、ラストシーンが近づくにつれて隠された真実が明かされる。この物語は博士(=イザナギ)が作り出したゲーム世界の中であること。登場人物はみんなゲーム世界のプログラム、キャラクターであること。正直、終盤明かされる真実は観てるうちに何となく予想できる流れではあったけど、真実が衝撃的すぎて、話がこんがらがるよりはいいかなぁと。
終盤、ヤマトタケルとアマテラスの直接対決。序盤で2人が交わした文通を再び言葉に出しながら闘うのにはグッときた。初めて会ったのに、夢の中でプログラムとはいえ愛し合った2人の運命。プログラミングしたイザナギの、妻であるイザナミへの愛の深さ、またそれ故の絶望感がそうさせたのだと思う。
本当は、ヤマトタケルが1度アマテラスに切られ、倒れた所で泣きそうになってた。でも、その後のお供たちが囲んで、
「必ず助けに行く。~(正確に覚えてません…ごめんなさいm(_ _)m)」
を繰り返す。これでまた立ち上がった時に???となってしまった。ち、致命傷でしょ…って。特撮を普段から観てるから、こういうシーンには見慣れてると思ってたんだけど、一瞬フリーズしてしまった。だけど、ヤマトタケルがアマテラスのためにも自分の手で倒し、人間と動物を再生へと導く方向に進むためにというなら納得。
アマテラスをヤマトタケルが抱え込んでのやり取り。愛の言葉を直接伝え合う。シンプルな言葉だからこそ胸に刺さる。あのシーンはかなりウルッときてた。
でも本当に泣けたのは、永遠の生命をヤマトタケルへと授けて、死を迎えるイザナギとイザナミとの最後のやりとり。"文通"というものを介して、ヤマトタケルとアマテラス、イザナギとイザナミは同じように愛し合い、悲劇を迎えた。でも、最後にはヤマトタケルもイザナギも、愛の言葉を相手に顔を見せながら伝えられた。ヤマトタケルはイザナギが自分を元にプログラムした(?)ってことから、この2組、そしてアマテラスとイザナギを対比してみるとより心に響く。
ラストシーンで、ヤマトタケルは永遠の生命を授かった。アマテラスと再び出逢うために。人も動物も、そしてアマテラスも救われたんじゃないかな。
ざっとですが、ストーリーに関しての感想はこんな感じです!
衣装、照明、セット、それと舞台上でははっきりとは見えなかったけど、キャストさんのツイートで見れるメイク!どれも素敵だった!少年社中さんは衣装がフライヤーやパンフと違うところが他の劇団にはない強みというか、観る前からワクワクさせてくれますね!
これは作品と全く関係ないけど、舞台を双眼鏡で観るってことはどうなんだろうと考える日でもありました。マナーが悪いといった話でもないだろうし、、、
正解はないのかもしれないけど、ずっとモヤモヤしてます。
初の少年社中さんということで、今回は劇団のカラーがなんとなく分かった気がします。千穐楽ということもあり、終演後は3回のカーテンコールに4回目はスタンディングオベーションでした!それだけ愛されている劇団なんだと肌で感じました。
次回は8月かな?を楽しみにしています٩(ˊᗜˋ*)و